Seven Seas

SUPやカヤックでライフジャケットは必要?

LINEで送る
Pocket

セブンシーズ チーフガイドのJUNです。

 

前回、SUPとカヤック、選ぶ際のポイントを説明してきました。
そして、今回はSUPやカヤックのお店を選ぶ基準としてライフジャケットのことをご紹介していきたいと思います。

 

(C) SevenSeasMiyakojima

 

SUPやカヤックのお店を選ぶ際に、SUPとカヤック、目的とアクティビティーの内容があっているかが重要になってきますが、実は他にもお店選びのポイントがいくつかあります。

 

目的によってSUPかカヤックか迷ったら以下のページを参照してください。

 

特に気にしてほしいのが安全性に関してです。
でも、安全性の高いお店かどうかってわかりにくいですよね・・・

 

 

例えば・・・

 

・1人のガイドが担当する人数や、参加可能な年齢を明確にしているとか・・・(緊急時に1人のガイドが対応できる人数は限られます。また、アクティビティーになるとSUPやカヤックに乗れるというだけではなく安全に過ごせる年齢もあるはずです)

 

 

・ガイドに必要な資格や、お店として県条例に沿った申請がなされているとか・・・(ガイドとしても、お店としても、やらなければならないことをしっかりやっている、それがアクティビティーに真面目に向き合っているかの目安になります 申請があるかどうかは沖縄県警のホームページ https://www.police.pref.okinawa.jp/docs/2020092200018/ で確認できます。)

 

・ツアーの際に必要なものが、しっかり用意されているとか・・・(知識があるか、またやはり真面目に向き合っているかの目安のなります カヤックやSUPのツアーでガイドが使うパドル以外に持っていく予備のパドルなんかがそうですね)

 

 

そして、用意すべきものを用意しているかの代表的なものがPFD(ライフジャケット)です。
ブログなどをチェックして、参加者はもちろん、ガイドもPFD(ライフジャケット)を着ているかなどチェックすると良いと思います。

しかし、SUPやカヤックってPFD(ライフジャケット)っているの???って思いません?
そう、答えは絶対に必要なんです。 なぜ必要か、少し説明をしていきます。

 

PFD(ライフジャケット)の種類

まずはPFD(ライフジャケット)の種類から説明していきます。
以前、SUPの名称を紹介するページでPFD(ライフジャケット)の種類も大まかに触れました。

 

PFD(ライフジャケット)の種類を大まかに説明したページは以下を参照してください。

 

もう少し詳しく・・・

パドルレジャーでは、着用する浮力体をPFD、パーソナルフローティングデバイス(Personal Floating Device)の頭文字をとって「ピー・エフ・ディー」と呼んでいます。

 

種類は・・・

 

 

ライフジャケット

一般的には救命胴衣のことをライフジャケットと呼んでいます。
しかし、逆にアクティビティーを提供する側からすると、救命胴衣は国土交通省の型式承認を得たライフジャケットのことを指すことが多いです。(救命胴衣に関しては後程説明します)
なので、ライフジャケットはジャケットといいますが、広義での着用する浮力体といったことでしょうか?
パドルスポーツに関わる人は、先にも書いたようにPFDと呼ぶ人が多いです。

 

 

シュノーケリングベスト(シュノーケリングジャケット)

(C)ReefTourer WEB-Magazine

シュノーケリング用にデザインされたPFD(ライフジャケット)です。

特徴としては、調整可能な股下のベルトが付いていてシュノーケリング中など、子どもが立った姿勢になっても上に脱げにくい構造になっています。

 

下のリーフツアラーのページを見ても「※救命胴衣ではありません。」と書かれていて、国土交通省の型式承認を得ていないことを明確にしています。

 

 

カヤック用PFD

(C) mont-bell Co.,Ltd.

カヤック(カヌー)用にデザインされたPFD(ライフジャケット)です。
特徴としては、肩回りに圧迫感が少かったり、ウエストが他のライフジャケットより少し高めで、上半身をねじるように使うカヤックの動きがしやすい、パドリングを妨げないデザインになっています。

 

下のMontbellのページを見ても「海難救助用の救命胴衣とは規定・使用目的が異なります。」と書かれていて国土交通省の型式承認を得ていないことを明確にしています。

 

 

 

SUP用のPFD

SUP用にデザインされたPFD(ライフジャケット)です。
特徴としては、サーフィンから発祥したSUPで、動きやすさを重視したデザインになっています。
各代理店のページでも、浮力を明記しているものは多くはありません。

 

 

その他、ジェットスキー用、釣り用

ジェット用、釣り用などさまざまなものがでています。
PFD(ライフジャケット)といっても、釣り用の中には他のライフジャケット同様にフローティングベストタイプもありますが、他にも・・・
・肩掛けタイプ
・ベルトタイプ
・ポーチタイプ
・自動膨張タイプ
・手動膨張タイプ
など、様々なタイプがあって、釣りのスタイル・シーンによって選択が可能です。

 

 

救命胴衣は?

では、シュノーケリングベスト(シュノーケリングジャケット)やカヤック用PFDで、メーカーさんに明記されている救命胴衣との違い。
そもそも、国土交通省の型式承認を得た救命胴衣って何だって話です。

 

 

ライフジャケットの安全基準と技術基準

ライフジャケットには、人の命を守るための要件が必要です。そのため、国土交通省では、ライフジャケットの技術基準を定めています。

「国土交通長ホームページ」より

 

要は、国土交通省が定めた技術基準の試験を受けて合格したPFD(ライフジャケット)が救命胴衣ということになります。

 

 

救命胴衣の分類

 

大きくは以下の2種類・・・
・国土交通省型式承認品ライフジャケット
・日本小型船舶検査機構性能鑑定適合品レジャー用ライフジャケット

 

まぁ、船でよく見る桜のマークがついた赤いライフジャケットが型式承認基準をクリアした救命胴衣ということです。
そして、桜マークの救命胴衣以外にも、固定式に限定してレジャー用のPFD(ライフジャケット)も性能鑑定に適合したものかどうか評価しているということです。

 

 

船に乗るときはPFD(ライフジャケット)は必要?

現在、動力船に乗るときは、法律的にPFD(ライフジャケット)ではなく救命胴衣の着用が必要ということです。(2018年2月から)
道路交通法と同じ行政法犯になりますから、違反していれば海上保安庁から検挙される可能性があります。
可能性がありますというのは、道路交通法でも全てが検挙されるという訳ではないので・・・

 

そして、今年2022年の2月からはライフジャケット着用に関して違反した船長(小型船舶操縦者)には、遵守事項違反(船舶職員及び小型船舶操縦者法)として行政処分も課されるようになりました。

 

ライフジャケット着用義務の内容や行政処分の内容などは以下国土交通省のホームページを参照してください。

 

要は車に乗るとシートベルトをする!しないと運転手に行政処分(この場合罰金)が課される。

同様に救命胴衣などの着用をさせるのは船長(小型船舶操縦者)の責任でさせなければならないということですね。

 

要は過去には落水事故も多くあったから、海上保安庁も車の運転手同様、船長の責任を明確にしたということですね。

 

 

SUPやカヤックでPFD(ライフジャケット)は必要?

SUPやカヤックは国土交通省の分類でいうとミニボート(手漕ぎボート含む)に入るので、法律的には着用推奨となるので、絶対条件ではありません。
しかし、動力船では落水のリスクがほとんどのリスクですが、SUPやカヤックには落水のリスク(SUPだとリーシュをつけていればロストのリスクは低くなりますが切れるなど名可能性がある以上0にはなりません)に合わせて、SUPやカヤックの破損による航行不可能のリスクが大きくあることを忘れてはいけません。
SUPでのリーシュを使って落水によるロストのリスク軽減同様に、カヤックでも隔壁のある艇の使用や、浮力体の装備などによって航行不能のリスク軽減はありますが、やはり可能性が0になるわけではありません。

 

サーフィンが発祥のSUPでは、サーフィン同様にPFD(ライフジャケット)をつけなくて良いんじゃないの?と感じる方もいるかもしれませんが、サーフィンとSUPでは全く別のアクティビティーになっていて、航行範囲が全く異なります。

 

SUPの発祥など知りたい方は以下のページを参照してください。

 

サーフィンなら、ボードが破損して継続不可能になってもボディーサーフィンで帰ってきたり出来ますが、SUPでは数キロ移動しなければ陸に上がれない場所を航行する可能性も十分にあります。
それを考えると、法律的な問題の前に、最低限の装備にPFD(ライフジャケット)が含まれなければなりません。
安全があって、初めて楽しみがあるんです。

 

したがって、SUPやカヤックでは、楽しみのためにも、PFD(ライフジャケット)は絶対に必要なんです
そして、それは日本小型船舶検査機構性能鑑定適合品のレジャー用ライフジャケットでなかったとしても、それ同等のPFD(ライフジャケット)であるべきです。

渡船の着用義務を見ても、大人用であれば、L1・L2です。もちろんそれと同等か、それ以上。そう7.5㎏以上の浮力があるPFD(ライフジャケット)を着用しましょう。
具体的にはリーフツアラー シュノーケリング ベスト(大人用)SV1600 や、montbell ビッグウエイブ 程度以上の浮力が必要ということです。

 

もちろん、お店選びでいうと、PFD(ライフジャケット)着用はもちろん最低限として、L1・L2と同等か、それ以上のPFD(ライフジャケット)を使用しているお店が安全なお店ということになるかと思います。
ぜひ、お店選びの参考にしてみてください。

 
 

タイミングを見てシュノーケリングのお話し

次回は、人気ナンバー1アクティビティー、シュノーケリングについてお話しをしていきたいと思います。・・・

宮古島でSUPカヤック

SUPカヤック

SUPカヤックを使った1組貸切のツアーです。
カヤックとして漕いだり!SUPとして漕いだり!ボード上でのんびり横になったり!フィッシュウォッチングしたり!オールマイティーに海を遊び尽くそう!!!

  • カヤックとSUP、ダイビングのインストラクターがガイド

  • 少人数の貸切なのでマイペースで遊べる

宮古島で体験マングローブカヤック

体験マングローブカヤック

カヤックで、マングローブをはじめ海浜植物や汽水域の生きものを観察するプログラムです。
貴重なマングローブ、豊かな生態系についてのガイドの解説や、静かな入り江で鳥のさえずりを聞きながら、のんびり、ゆったり自然の神秘を感じてください。

  • マングローブ域の動植物などの解説を聞きながら観察

  • ベテランインストラクターのガイドなので初心者でも安心

宮古島で体験シーカヤック

体験シーカヤック

シットオントップタイプのシーカヤックを使って水面の近くを進み、海と風を感じる半日プログラムです。
ガイドは現役自然体験指導者、現役エコツアーガイド。
カヤックに乗って普段見る事のできない角度から島や島の自然を堪能して下さい。

  • 宮古島の自然や文化の話も聞ける

  • ベテランインストラクターのガイドなので初心者でも安心

この記事を書いた人

JUN(チーフガイド)

学生時代は水泳・カヤックシングルの選手として活躍、その後海外・国内でダイビングインストラクターとして経験を重ねる。ダイビングのインストラクション・ガイド業以外にもダイビング・スノーケリング器材販売専門店・ダイビングとエコツアー専門旅行会社・海辺の環境教育指導・シーカヤックガイド等の経験を持つ水専門のエキスパート。PADIコースディレクター取得後は、ダイビングのみならず海から海辺全域に関して、後進育成を中心に活躍。[資格等]

この著者の記事一覧

コメントは受け付けていません。

LINEで送る
Pocket

タグ:

関連記事RELATED ARTICLE

SHARE
PAGE TOP