宮古島ってどんな島?(祭祀を行う女性「ツカサ」)
コーディネーターのKOKOです。
これまで、琉球の信仰についてや、沖縄の聖域であるである御嶽(うたき)について記事を書きました。
宮古島は、沖縄の中でも、特に信仰が厚く、900もの御嶽(うたき)があると言われています。
今回は、その御嶽(うたき)で祭祀をとりしきる女性についてお話しましょう。
目次
どうして女性なの?
沖縄で、地域の祭祀をとりしきり、御嶽(うたき)を管理するのは女性です。
これは、霊的な話で神が乗りうつるのは女性とされているからでしょうかね。
神社では、女性というと巫女(みこ)さんがいますね。
現在の巫女さんは宮司の補佐役のようなイメージですが、昔は卑弥呼のように、神事は女性が行っていました。
沖縄では、今でも神へお祈りしたり、祭祀を行うのは女性です。
ツカサとは?
御嶽(うたき)での祭祀をとりしきる女性は、宮古島では「ツカサ」または「ツカサンマ」と呼ばれ、御嶽(うたき)のある地域出身の女性から選ばれます。
沖縄本島では、「ノロ」と呼んでいます。
神への祈りを行ういわゆる神女(しんにょ)の中で、霊感のある霊能者のことは、宮古島では「ユタ」や、「カンカカリャー」といいます。
沖縄県外の地域ではシャーマンとかイタコとかいろいろな呼び名がありますね。
神のことばを伝える重要な存在として、政治、商売、病気など様々な問題に影響を及ぼしています。
ツカサはどうやって選ばれる?
ツカサはどうやって選ばれるかは、地域によっても違いはあると思いますが、ちょっと変わっています。
その地域で生まれて、50歳とか該当する年齢にあたる女性の名前を紙に書いてお盆にのせ、何回かふるって一番落ちた回数が多かった女性が選ばれるということなのです。
ツカサは1人だけではなく、複数人選ばれることもあります。
ツカサの任期
ツカサの任期は地域によっても違いますが、2年とか3年とか。
現役の任期が終わっても、次の2年か3年は引き継ぎがあったりします。
任期中は、島の外にでてはいけないとか、海に行ってはいけないとか、お葬式には出てはいけないとか、色々な制約があるので相当大変ですね。
ツカサ制度の課題
御嶽(うたき)の祭祀は、信仰の厚い地域では年に何十回もあり、夜中に行うこともあります。
そのためツカサは自分の生活をかなり犠牲にしないといけないわけです。
該当する女性たちも働いていたり、自分の生活、家庭があるので、引き受けられない人もいます。
ツカサがいなくなった地域では、祭祀自体が行われなくなってしまいます。
伝統は守らなければ、でもツカサの後継者がいない・・・という大きな課題があるんですね。
次回は地域で行われている具体的な祭祀についてご紹介
宮古島では地域によって祭祀がずいぶん違います。次の機会には、具体的な祭祀についてご紹介しますね。
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