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宮古諸島の固有種、固有亜種を守れ

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KOKOの独り言… 5月8日
宮古諸島の固有種、固有亜種を守れ

 

 

コーディネーターのKOKOです。

 

GWが過ぎて、少し落ち着いた時を過ごしています。

 

GW中は毎日海や森に出ていましたが、そこで、宮古島にしかいない生きものに出会いました。

 

 

(C) SevenSeasMiyakojima

 

うわぁ、カエルは苦手、という人もいるかもしれませんが・・・

 

このカエル、ミヤコヒキガエルといって、世界でも宮古諸島にしかいないカエルです。

 

日本には、二ホンヒキガエルというのがいますが、それとは別の種類で、中国やロシア南東部にいるアジアヒキガエルの亜種なのです。

 

八重山諸島にも、ミヤコヒキガエルに近い種類は生息していないのです。

 

雨が降る夕方から夜にかけては道路でよく見かけるので珍しいと思わないかもしれませんが、環境省レッドリストの準絶滅危惧種です。

 

それから、これはもう少し前に撮影したものですが、ミヤコカナヘビ。

 

(C) SevenSeasMiyakojima

 

これは、宮古島、池間島、伊良部島のみに分布する固有種で、日本にいる他のカナヘビとは違い、沖縄の他の島にも近縁種さえ生息していないのです。

 

こちらは環境省レッドリストの絶滅危惧IA類、近い将来絶滅の危険性が極めて高い種類なのです。

 

では、これらはいつから宮古島に生息しているのでしょう?

 

宮古島はかつて、一度完全に水没してその後浮かびあがったと言われていますが、それでは、宮古島にしかいないカエルやカナヘビがいつから生息しているのか気になります。

 

調査によると、宮古島ができたときから、ミヤコカナヘビやミヤコヒキガエルは生息していたのです。

 

しかも、他の沖縄の島々には近い遺伝子の種類がいないとなると、大陸から他の沖縄を通って宮古島に渡ってきたわけではないと考えます。

 

今はなき幻の大陸が宮古島と中国を結んでいたのか?

 

実際には完全に沈んでいなかったという説も有力です。

 

宮古島の固有種、固有亜種から、宮古諸島の成り立ちがまだまだ未知の部分が多いことがわかります。

 

そんな貴重な宮古諸島の生きものですが、大規模開発によって生息域が減少したり、違法に捕獲して海外に売られたり、外から持ち込まれた外来種に食べられたりしているのです。

 

これらを守るためには、まず、宮古島の人たちが、宮古島に貴重な生き物がたくさんいることを知らないといけないですね。

 

KOKOも市民や観光客に、宮古島の豊かな自然のこと、これからも伝えていかなくてはならないと思っています。

この記事を書いた人

KOKO(コーディネーター)

天皇陛下の日本山岳会入会にも尽力した同会元会長の父の影響で、学生時代から登山やスキーを行う。外資系会社を経て、通訳を兼ねながら生物学者・故ジャックモイヤー氏と共に海辺の環境教育を行ったり、旅行会社にてエコツアー企画を担当し日本にインド洋のクリスマス島を紹介するなどエコツアー・環境教育の現場の最先端を走り続ける第一線ネイチャーガイド。現在は宮古諸島において、エコツーリズムの普及や海辺の環境保全に尽力している。 [資格等]

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