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映える海と豊かな海…

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KOKOの独り言… 10月11日
映える海と豊かな海…

 

 

コーディネーターのKOKOです。

 

宮古島の周辺の海は、透明度が高く、海底も白い砂なので、海の色がとにかく美しい。

 

いわゆる宮古ブルーと言われる海の色は、誰もが「わーっ、きれい」とため息をもらします。

 

宮古ブルーの海と空、白い砂のビーチに橋・・・誰でも映え写真が撮れますね。

 

ドローンを使って、上空から自分も入れてビーチの写真を撮る人も増えていますが、まるで夢の世界のリゾートのような感じになりますね。

 

そういう「映える海」は癒されます・・・

 

(C) SevenSeasMiyakojima

 

一方、KOKOが、ワクワク、楽しい気持ちになるのは、「豊かな海」です。

 

豊かな海とは、たくさん色々な種類の生き物がいて、それぞれがつながり合う関係のある豊かな生態系の海のことです。

 

「豊かな海」は生命のエネルギーを感じます。

 

生き物が生きるために獲物を捕まえたり、食べたり、隠れたり、縄張り争いをしている姿は、ずっと見ていても飽きません。

 

(C) SevenSeasMiyakojima

 

「豊かな海」が「映える海」でもあることもありますが、そうでない場合もあります。

 

宮古島には、どちらの海もあるのです。

 

どちらの海が好みかは、人それぞれだし、その時の気分によっても違うかもしれません。

 

でも、確実に言えることがあります。

 

まずは、「豊かな海」は次の世代まで絶対に守らなくてはならないもの。

 

そしてもう1つは、「映える海」を撮るために、豊かな自然を壊したり、そこに住む人々の生活を壊したり、もちろん撮影する人の安全を脅かすことは絶対にしてはならない、ということです。

 

「映える海」を撮ることだけを目的としてしまうと、周囲の自然や人に迷惑をかけていることに気づかないこともあります。

 

迷惑駐車や、私有地や神聖な場所に勝手に入って撮影したり・・・というのもその表れだと思います。

 

伊良部大橋の途中に車を停めて映え写真を撮ろうとしている観光客をよく見かけますが、自分たちが危険なだけでなく、周囲も巻き込む事故につながる可能性もあるとても危険な行為です。

 

伊良部大橋の上は駐停車禁止なので、ちょっとの間でも止めないでください。

 

他にも、レンタカーで海に乗り入れ、車の屋根の上に乗って映え写真(全然映えてないけど)を撮っている観光客の様子が、全国ニュースになっていたのを見た方もいると思います。

 

他の人が投稿していないような映え写真を撮ろうとするあまり、周りが見えなくなってしまうのかな。

 

伊良部島では海に入る方が、農業用の水を購入する場所に違法駐車が多くて、行政によって閉鎖されてしまったケースもあったようです。

 

実際、農業用にここで水を購入して汲んでいた方々は、本当に困っていると思います。

 

残念でなりません。

 

それに、もしかしたら、「映える海」にも貴重な生き物がいて、それを見逃してしまっているかもしれません。

 

写真もいいですが、自分の目でしっかり目の前にある自然を見て欲しいですね。

この記事を書いた人

KOKO(コーディネーター)

天皇陛下の日本山岳会入会にも尽力した同会元会長の父の影響で、学生時代から登山やスキーを行う。外資系会社を経て、通訳を兼ねながら生物学者・故ジャックモイヤー氏と共に海辺の環境教育を行ったり、旅行会社にてエコツアー企画を担当し日本にインド洋のクリスマス島を紹介するなどエコツアー・環境教育の現場の最先端を走り続ける第一線ネイチャーガイド。現在は宮古諸島において、エコツーリズムの普及や海辺の環境保全に尽力している。 [資格等]

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